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映画「ウェールズの山」やろうとした事は小っちゃな事だけど、やった事はでっかい事

  • 投稿者: A.Marora
  • 2011/02/24 22:44
  • Film

ウェールズの山 [DVD]
以前、知人が「君にお勧めの映画」と言っていたので、TSUTAYAさんでレンタルしてきまして、今回、観てみました。ヒュー・グラント主演の映画「ウェールズの山」

あらすじ

1917年のある日曜。ウェールズのとある小村を二人のイングランド人が訪れた。ジョージ・ガラード(イアン・マックニース)とレジナルド・アンソン(ヒュー・グラント)、彼らはその地の”山”フュノン・ガルウの測量にやって来た技師だった。二人は”好色”モーガン(コーム・ミーニー)の宿屋に泊まるが、測量の噂はたちまち村中に伝わり、フュノン・ガルウの高さをめぐって話題はもちきり、賭けまで開帳される始末。フュノン・ガルウこそは、歴年、侵略者から村を守ってきた、村人の誇りなのだ。だが測量の結果、フュノン・ガルウは標高299メートル、”丘”に過ぎないことが分かり、村は騒然となった。”山”と認められるには、305メートルの標高が必要なのだ。集会所で、事態を話し合う村人たち。モーガン、そして彼と犬猿の仲のジョーンズ牧師(ケネス・グリフィス)の提案に、一同の見解は決した。一致団結”丘”を”山”にするのだ。翌朝、大作戦が始まった。

感想

結論から言いますと、『丘を山にしようと、村人達が丘の上に6mの土を盛る話』ですw
ただ、この6mの中に、様々な村人の物語が織り込まれ、
例えば、正直、べたな話ですが、犬猿の仲の好色モーガンと、頑固なジョーンズ牧師は、牧師の最期には分かり合ってみたり…
戦争で心をやられてしまった青年は、大雨の降る中、山頂の盛った所が崩れないようにビニール掛けの手伝いをさせられるわけですが、途中で、雷が襲いかかった事で、再び心をやられてしまう→村人はその事が分かっているから、「今日盛らなくては、測量士達は行ってしまう!」と日にも、山の下でする仕事を任される→しかし、彼は意を決して登る→村人が大拍手で彼を迎える
そして、イギリスでダメ男を演じたら、天下一品と呼び声の高いヒュー・グラントは、山頂で、当初、好色が足止め要員として送り込んできた女性と、良い仲になり、山から降りてきたら、即、婚約発表、
べたべたでしょ?けれど、そのべたが非常によく映える作品でした。

日本語タイトルは、「ウェールズの山」ですが、原題を直訳すると、「丘に登って山から下りてきたイングランド人」という事になるそうです。これが映画の最後の方でも、その表現が使われていて、これがまた、粋な表現なんですよね。

また、当初はしょうもない事をやっているようにも思えましたが、「”イングランド”がやっている戦争に、”ウェールズ”の若者達がかり出されている。そんな彼らが、故郷に帰ってきた時、『この山を越えたら、俺達の故郷、”ウェールズ”だ』と。それが、気付いたら、丘になっていたら、彼らはどう思うだろう?彼らが故郷に帰ってきた時の為にも」と言ったような事を言う村人を見ていると、何とも言えなくなる。
また、一方で、各区分のアイデンティティが強い為、「イングランドから地続きだと思われたくない」的なところもありまして、それは作中にも、イングランド人⇔ウェールズは、互いに互いを「外国」という言い方をしていたりします。

派手に金をつぎ込んで作った映画ではありませんが、ヒュー・グラントが演じる主人公の人柄も良いし(早い段階で、「山にする為、盛んぞ!」計画を何となく知るが、敢えて上司には言わない)、村人が「俺達、盛んぞ!」計画の中で、ぶつかる人もいますが1、結果的に、一つの目標に向かう直向きな姿が美しく、非常に良い映画でした。

ちなみに、映画の方では、最後、実話かな?と思わせる描写がありますが、あくまでこれは、ウェールズ出身の監督さんが、祖母から聞いた伝説のお話であり、実話ではないそうです。

ウェールズ – Wikipedia
こちらを見てもらえば、分かると思いますが、ウェールズという地域の歴史…単に、映画を観る上では、劇中でも簡単な説明も入りますし、そんな小難しい背景が入る作品でもありませんが、ちょっと説明を。

イギリス。正式名称・グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国。
これは1つの国です。いや、1つの国ではあるけれど、4つの国の連合国家とも言えます。
イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド。
勿論、全ての中心地は、イングランドのロンドンとなりますが、残り3地域にも、おのおのの地域の議会があります。その3議会を、日本で言うところの”県議会”かと言うと、これがまたちょっと違う。
例えば、サッカーワールドカップ。イギリス代表とは言いませんよね?イングランド代表、スコットランド代表、ウェールズ代表、北アイルランド代表と4チームが存在します。同じように、ラグビーでも、シックス・ネイションズという欧州のトップリーグに、イングランド代表、スコットランド代表、ウェールズ代表として、参戦しております。ただし、オリンピックに関しては、「すいませんけど、例外を認めると、面倒臭いので、一つの国で出て下さいよー」という事なので、イギリス代表です。しかし、これを、サッカーやラグビーでも、「すいませんけど、一つの国で」なんて言おうモノなら、『その口がそんな事を言うのか!?』と口元を押さえつけられても、文句は言えないレベルの話になります。( ̄□ ̄;)

この辺りは、日本式に考えてしまうと、あれですよね。北海道の人も、沖縄の人も、「何人ですか?」と聞けば、「日本人です」と言うでしょうが、彼らが揃って「イギリス人です」と言うか、というと、ちょっと違う。

音楽の話になりますと、私は、iTunesで、曲のコメント欄に、簡単な情報を幾つか入力して、それを使う事で、プレイリストなどを作っているのですが、
アメリカのアーティスト=コメント欄に、[us]と入力している。では、イギリスは[uk]ではなく、[england][scotland][wales][northern ireland]と各区分で、分けて入力してます。
[wales]で検索してみたところ、Manic Street Preachers, Stereophonics, Feeder, Super Furry Animals, Gorky’s Zygotic Mynci, Lostprophets, BULLET FOR MY VALENTINEが抜き出されます。
この中には、ウェールズのみならず、イギリス全体で見ても、果ては欧州でも有名なバンドもおりますが、
YouTube – Lostprophets – Rooftops
YouTube – Bullet For My Valentine – The Last Fight
近年は、全米33位になった事もある若手ロックバンド、Lostprophetsや、最新作が全米3位と大ヒットしている若手メタルバンド、BULLET FOR MY VALENTINEなど、若手勢が世界と真っ向勝負出来ているので、面白いところ。

  1. 学校の校長先生は最後まで参加せず。牧師は当初、抗議するつもりで、盛る事に対しては「お前、それ、最近流行の八百長相撲じゃねーか」的な事を言うんですが、決まったら、熱い男だった []

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